2017年6月13日
初めて犬を飼う前に準備しておきたい費用やデメリットのこと
犬を飼い始めたら、10年以上という長い年月を共に過ごすことになります。
お互い不幸にならないようにするためには、知っておかなければいけないことがたくさんあります。
犬を飼ってよかったと思えるように、メリットやデメリット、必要な費用などをあらかじめ確認しておきましょう。
もくじ [非表示]
- 1 犬を飼うメリット
- 1.1 犬を飼うことは癒しを与えてくれる
- 1.2 犬を飼うと自分を成長させてくれる
- 1.3 犬を飼うと運動不足が解消される
- 1.4 犬を飼うと人間関係が広がる
- 2 犬を飼うデメリット
- 2.1 犬を飼うとお金がかかる
- 2.2 犬を飼うと自分の時間が減る
- 2.3 犬を飼うと引っ越しが難しくなる
- 2.4 犬を飼うとしつけや介護が大変
- 3 犬を飼う前のチェックリスト
- 3.1 【CHECK1】経済的余裕があるか
- 3.2 【CHECK2】犬のために時間を割けるか
- 3.3 【CHECK3】家族が犬を飼うことに賛成しているか
- 3.4 【CHECK4】犬アレルギーがないか
- 3.5 【CHECK5】死ぬまで飼い続ける覚悟があるか
- 4 犬を飼う準備
- 4.1 サークル、ケージ
- 4.2 トイレ
- 4.3 ベッド
- 4.4 食器
- 4.5 ドッグフード
- 4.6 リード・ハーネス・首輪
- 4.7 うんち取りグッズ
- 4.8 おもちゃ
- 5 犬を飼うためにかかる費用ってどのくらい?
- 5.1 初期費用
- 5.2 生活費
- 5.3 医療費
- 5.4 トリミング
- 6 まとめ
犬を飼うメリット
犬は、飼い主にたくさんのものを与えてくれます。
かわいい姿に心が和まされるだけではなく、さまざまな面で飼い主に良い影響を与えてくれるのです。
犬を飼うことは癒しを与えてくれる
犬と戯れると、オキシトシンというホルモンの分泌量が増加します。オキシトシンは愛情ホルモンとも呼ばれており、人に心地よい幸福感を与えてくれます。ロンドン大学ゴールドスミス校の研究では、「犬は、そばにいる人間が落ち込んでいると慰めようとする習性がある」という結果がでています。
気にかけてくれる存在がいるだけで、気持ちも随分と楽になるのではないでしょうか。
犬を飼うと自分を成長させてくれる
犬を飼うと、快適な共同生活を送るためにしつけをしなければなりません。そのため、苦労を重ねながら根気よく育てていくことになります。
その過程で様々な経験をすることになります。犬を育てることで、犬だけではなく自分自身も成長することができます。
お子さんのいる家庭の場合、愛犬のお世話が情操教育につながるといわれています。
また、犬と生活を共にすることで非言語コミュニケーションの習得もスムーズになります。
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犬を飼うと運動不足が解消される
犬は、悪天候でも基本的には毎日散歩に連れていかなければなりません。犬を飼う上で大変な部分ではありますが、運動する機会があまりない人にとっては健康の面でプラスになります。
アメリカのバージニア大学の調査によると、犬を飼っている家族の運動量は、犬を飼っていない家族の運動量をはるかに上回るそうです。
犬を飼うと人間関係が広がる
犬を飼うと、同じく犬を飼っている人との交流が増えます。散歩中に遭遇した人と交流を持つ場合もあれば、犬のしつけ教室で会った人と友達になる場合もあります。都会では近所の人との接点が少ないですが、犬を飼っていることがきっかけで仲良くなれるかもしれません。
犬を飼うデメリット
犬を飼うことには大きなメリットがありますが、その反面デメリットもあります。犬を家に迎え入れると決める前に、デメリットについても把握しておく必要があります。犬を飼うとお金がかかる
まず、犬を飼うとなるとある程度のお金がかかります。毎日のエサ代はもちろんのこと、予防接種やトリミング、去勢手術の費用などがかかることも考えなければなりません。さらに、怪我や病気をしてしまうと、予定外の大きな出費が発生するのは人間も犬も同じなので「一人子どもが増えるんだ」という意識でお迎えをした方がよいでしょう。
犬を飼うと自分の時間が減る
犬は自由に友人に会いに行ったりできないわけですから、いつも飼い主と一緒にいたいと思っています。犬だけを家に置いて、長時間留守にすることはできません。夜もエサをあげる時間には帰宅しなければいけませんし、泊まりがけの旅行も難しくなるでしょう。
旅行やドライブが好きな方は、愛犬のためにそれらを諦められるのかをじっくり考えてみてください。
犬を飼うと引っ越しが難しくなる
犬がいると、転居をするのも一苦労です。ペット可の物件に絞ると、候補がかなり少なくなってしまうためです。また、犬がいると敷金や礼金が高くなる物件もあるので、通常よりも多めに引っ越し費用を見積もらなければいけません。
犬を飼うとしつけや介護が大変
はじめのうちは、イタズラばかりする子犬のしつけやトイレトレーニングに四苦八苦することでしょう。犬は人間よりもずっと早いスピードで年をとります。小型犬・中型犬は10歳頃から、大型犬であれば7歳ごろから老年期になります。
子犬を飼い始めた時には想像がつかないかもしれませんが、いつかは犬の介護をすることになります。
あなたが10年後、余裕を持って愛犬を介護できる環境にあるかはしっかりシュミレーションしておくべきでしょう。
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犬を飼う前のチェックリスト
犬を飼える環境が整っていないのに犬を飼ってしまうと、自分自身が苦労するばかりでなく、犬も不幸にしてしまいます。「自分が飼い主としてふさわしいのか」を犬との生活を始める前に一度考えてみましょう。
【CHECK1】経済的余裕があるか
デメリットに挙げたように、犬を飼うにはお金がかかります。思いがけず怪我や病気をした時に治療費が出せないようでは、犬を飼う資格はありません。生活費の他に、もしもの時にもお金を用意できることが、飼い主としての絶対条件です。
【CHECK2】犬のために時間を割けるか
人間の子供であればいつかは自立しますが、犬は死ぬまで面倒をみる人が必要です。犬と信頼関係を築くためには十分にかわいがってあげる必要がありますし、長く家を空けることもできません。
自分の自由な時間を削ることができない人は、犬を飼うのは向いていないといえるでしょう。
【CHECK3】家族が犬を飼うことに賛成しているか
家族と同居している場合、自分の意思だけで犬を飼うようなことは避けて下さい。全員が犬を温かく迎え入れてくれる環境でなければ、犬は幸せにはなれません。
あなたが不在だったり、体調を崩したりしたときは、同居している誰かがかわりに犬をみることになる可能性もあります。
もし犬を飼うことに賛同していない家族がいるのであれば、納得してもらえるまで話をすることが大切です。
【CHECK4】犬アレルギーがないか
犬との生活を始めてから犬アレルギーがあるとわかったのでは手遅れです。犬を飼うのであれば、あらかじめ犬アレルギーがないかを確認しておきましょう。家族がいるのであれば、全員チェックしておく必要があります。
【CHECK5】死ぬまで飼い続ける覚悟があるか
一度犬を飼い始めたら、飼い主には最後まで面倒をみる責任があります。予想以上に手がかかる、お金がかかる、生活が変わって負担になったなどの理由で犬を捨てる人が後を絶ちませんが、そのような無責任な飼い主のせいで、毎年多くの犬が殺処分されています。
飼い主に最後まで飼い続ける覚悟がなければ、かわいい犬を不幸にしてしまうだけです。
生き物を飼うというのは、大きな責任が伴うものなのです。
生活環境が変わったり犬の介護が必要になったとしても最後まで愛情を持って飼い続ける覚悟がある人だけが、犬を飼う資格があるといえるでしょう。
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犬を飼う準備
犬を迎え入れるときには、飼育のために必要なものを準備しておかなければいけません。犬が家に来てから慌てることのないように、あらかじめ用意をしておきましょう。
サークル、ケージ
犬は、本能的に狭い場所を好む生き物です。犬をオリに閉じ込めるようでかわいそうと思う方もいるかもしれませんが、サークルやケージがあった方が逆に犬のストレスも軽減されます。
放し飼いはしつけの面でもよくないので、サークルやケージは必ず用意しましょう。
トイレ
清潔な環境を守るために、トイレは必要不可欠です。犬が無理なく姿勢を変えられるように、犬の大きさの2〜3倍ほどのサイズのトイレを選びましょう。犬が成長したら、それに合わせて買い換えることになります。
ベッド
犬の成長のためにも、睡眠は非常に大切です。小型犬用、中型犬用、そして大型犬用の3タイプがあるので、愛犬のサイズにあったものを選びましょう。食器
ドッグフード用のボールと水用のボールの2種類を用意しましょう。壊れにくいステンレス製がおすすめです。犬が成長して食事量が増えると、買い替えが必要になります。ドッグフード
子犬を飼うのであれば、子犬用のドッグフードを購入するとよいでしょう。また、しつけやトレーニングをする時のためにおやつを用意しておくのもおすすめです。リード・ハーネス・首輪
犬を散歩させるための必須アイテムです。しつけのためには、ハーネスより首輪が良いといわれていますが、ポメラニアンなどの首輪が原因で気管虚脱を起こす可能性のある犬にはハーネスがおすすめです。
うんち取りグッズ
犬は自分でうんちを処理することができません。散歩をする時には必ずうんち取りグッズを持参し、近所に迷惑をかけないようにしましょう。おもちゃ
おもちゃは犬のストレス発散に役立つだけでなく、飼い主とのコニュニケーションツールとして大活躍します。お留守番やトイレトレーニングなど、基本的な子犬のしつけにはご褒美が必要になるのでお気に入りの一個を見つけてあげて下さい。
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犬を飼うためにかかる費用ってどのくらい?
犬を飼うには、多くの出費が伴います。具体的にどのようなことにお金が必要になるのか、その内訳を確認しておきましょう。
初期費用
犬を飼うときには、初期費用がかかります。犬を購入するだけでも費用がかかりますが、その他にも様々な面で出費がかさみます。生活用品
サークル、トイレ、ベッドなど、犬を飼うにあたって購入しなければいけない生活用品はたくさんあります。これらをすべて購入すると、全部で30,000〜40,000円ほどの出費になります。また、全体的に大型犬の方が高くなります。
畜犬登録
生後90日以上の犬を飼う場合、畜犬登録が義務付けられています。畜犬登録をする方法としては、市役所で申請用紙を提出する方法と、狂犬病予防接種をしたときに畜犬登録をしてもらう方法の2種類があります。
なお、狂犬病予防接種を受けてから30日以内に登録手続きをしなければいけないことに注意しましょう。
畜犬登録にかかる費用は、市町村によって異なりますが、およそ3,000円ほどです。
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狂犬病予防注射
狂犬病は犬だけがなる病気だと思われがちですが、ヒトを含めた哺乳類全般に感染します。狂犬病予防接種は義務なので、必ず受けさせましょう。費用はおよそ3,500円です。
混合ワクチン接種
混合ワクチン接種は、犬がかかりやすい病気を防ぐためのものです。受ける時期は生後50日頃に1回、その30日〜40日後にもう一度です。混合ワクチンにも様々な種類がありますが、費用は2回合わせて平均で16,000円ほどかかります。
健康診断
健康診断は、病気の早期発見につながります。身体検査や便検査などだけであれば3,000円程度ですが、オプションを追加すると費用が上がります。生活費
生活費のうち、大半を占めるのは食費です。ドッグフードであれば、月にかかる費用は約5,000円ほどです。犬によって食べる量は異なりますが、小型犬より大型犬の方が費用は高くなります。
その他にも歯ブラシやペットシーツ、おやつ、おもちゃなどにお金がかかり、総額で月に10,000円ほどの出費になります。
医療費
怪我や病気をせず健康であれば医療費はかからないと思いがちですが、犬にも予防接種や健康診断は必要になります。これを怠って病気になってしまったら犬が苦しむ上に費用も余計にかかるので、きちんと受けるようにしましょう。
狂犬病予防接種
狂犬病予防接種を受けなければいけないのは、飼い始めた時だけではありません。狂犬病予防法により、年に1回受けることが義務付けられています。畜犬登録がすでに済んで入れば、集団接種がある時にお知らせが届きます。
混合ワクチン接種
生後すぐに2回受ける混合ワクチン接種ですが、その後も年1回のペースで受けるのが一般的です。費用は8,000円ほどです。フィラリア予防薬
フィラリア症は、蚊が媒介する犬フィラリアという寄生虫が起こす病気です。犬にとっては非常に危険な病気で、放置すると心臓への負担が大きくなり死んでしまいます。
これを予防するためには、蚊が多くいる5月〜11月に月1回のペースで犬フィラリア症予防薬を投薬する必要があります。
フィラリア予防薬を投薬するには、年間で10,000円ほどかかります。
ノミダニ予防薬
犬がノミやダニに寄生されると、噛まれた部分が痒くなるなどの症状が出ます。さらに、ノミやダニが一度犬に寄生すると、犬の体表だけではなく家の中の様々な場所に拡散してしまいます。
犬のため、そして家を清潔に保つためにも、ノミやダニはあらかじめ予防しておくことが重要になります。
ノミダニ予防薬の相場は、年間で12,000円〜15,000円ほどになります。
健康診断
犬は痛みや不調を隠す習性があるので、人間と同様に犬もドッグドックを定期的に受けることで健康管理をしておくことが理想です。問診、検温、触診、聴診器などの簡単な項目だけであれば1,000〜2,000円ほどで受けられることが多いようですが、血液検査なども含めると、5,000〜15,000円ほどになります。
去勢手術費用
去勢手術を受けさせるのは義務ではなく、飼い主の裁量によります。しかし、子供を産ませる予定がないのであれば、望まない妊娠を防ぐためにも去勢手術をしておいた方が無難だといえるでしょう。
去勢手術をするのであれば、生後6ヶ月を目処に行うとよいでしょう。
オスの去勢手術は10,000〜25,000円、メスであれば20,000〜40,000円ほどです。
病気や怪我の治療費
交通事故や急な病気などがあれば、治療費が必要になります。費用は症状によってまちまちですが、保険に入っていない場合は、かなりの金額になることもあります。
最近は犬用の保険もあるので、万が一の時のために保険に入っておくことをおすすめします。
トリミング
トリミングの費用は、犬種によって大きく異なります。チワワやダックスフントなどであれば3,000〜4,500円ほどですが、トイプードルやマルチーズ、シーズーなどの全身カットが必要な犬種であれば5,000〜9,000円ほどかかります。
部分カットやサマーカットをするのであれば、さらに費用が上積みされるでしょう。
毛が目にかぶさってきてしまったら、トリミングに行きましょう。
なお、トリミングサロンが利用できるのは狂犬病予防接種と混合ワクチン接種が済んでからになります。
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まとめ
犬を飼うというのは、一つの命を預かるということです。そのためには、当然ながら手間やお金がかかります。犬を飼うことを考えている人は、犬を死ぬまで責任を持って飼い続けられるかをよく考えましょう。
一生かわいがると覚悟を決めて犬を飼えば、犬も幸せになってくれるはずですよ。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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